ビル・ウィリアムズ系のインジケーター一挙解説!バイナリーオプションで役立つのか

POST:2021/10/12UPDATE:2021/10/18

 ビル・ウィリアムズという、有名なアメリカのトレーダーがいました。

 氏は、株式や外国為替などにおける取引心理学とカオス理論を組み合わせることで、様々なテクニカル分析の指標を生み出しました。

 テクニカル分析のインジケーターは大きく『トレンド系』と『オシレーター系』に分類されますが、チャート分析ツールであるMT4やMT5では、特別に『ビル・ウィリアムズ系』として分類されています。

 今回は、この『ビル・ウィリアムズ系』に属する、『ACオシレーター』『アリゲーター』『オーサムオシレーター』『フラクタル』『ゲーターオシレーター』『MFI』について、一挙ご紹介しようと思います。

ACオシレーター

 為替レートにおける価格変動の速さや強さを示すのが、この『ACオシレーター』です。

 ACは『Accelerator=アクセル、加速装置』の略で、後述するオーサムオシレーターを元に算出されます。

ACオシレーター

 ローソク足チャートの下に表示されているのが、MT5でのACオシレーターです。この中央値からACオシレーターの値がどれだけ離れているかによって、市場の勢いや現在の動向が分かるようになっています。

 具体的にどう見るかというと、

  • 緑のライン→上昇の勢いを示す
  • 赤のライン→下降の勢いを示す
  • 中央値から上に伸びている→買いの勢いが強い上昇トレンド
  • 中央値から下に伸びている→売りの勢いが強い下降トレンド

※ラインの色や太さはお好みに設定可能です。画像では、視認性を上げるため先の太さを調整しています。

 それぞれの方向の数値が高いほど勢いが強く、ピークに達すると徐々にその勢いを失います。

 この勢いの数値は、オーサムオシレーターの値から期間5の移動平均線を引いたもので、中央値となる値は、

高値 + 安値 / 2

 で求められます。

アリゲーター

 アリゲーターといえば、そう、ワニです。というわけで、まずはこちらをご覧ください。

アリゲーター

 ワニに見えますでしょうか? 私には見えません。

 それはさておき。この、上図で示された、緑・赤・青の線のセットが、『アリゲーター』です。緑は口、赤は歯、青は顎と呼ばれています。

 さて、この3つの線。何かに似ていると思いませんか? そう、移動平均線です。

 それぞれが何を表している線なのか、見ていきましょう。

  • 緑(口)→3本分未来の方向にずらした期間5の平滑移動平均線
  • 赤(歯)→5本分未来の方向にずらした期間8の平滑移動平均線
  • 青(顎)→8本分未来の方向にずらした期間13の平滑移動平均線

 種を明かしてしまうと、これらは全て移動平均線なのです。

 EMA(指数平滑移動平均線)と似た名称ですが、その考え方自体はEMAもSMMAも同じです。

 SMMAのほうがEMAよりも直近の値に対する比重が軽いため、線がなめらかになります。

 EMAに関しては、下記をご参照ください。

移動平均線はバイナリーオプションでどう見る?グランビルの法則も徹底解説

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 ですが、移動平均線が、短期と中期、あるいは長期の線の交差からトレンドを見るのに対し、アリゲーターの場合は、線がどういうふうに並んでいるかによって、トレンドを見ます。

アリゲーターの見方

 先程のものを改めて見ると、トレンドが発生していないレンジ相場では、3本のSMMAがもつれ合い、トレンドが発生している箇所では大きく広がっています。

 この様が、アリゲーターの名の由来です。トレンドが発生し、3本のSMMAが、ワニが口を大きく広げているようと表現したわけです。

 正確に言うなら、アリゲーターが上から短期・中期・長期と並んだときが上昇トレンドの発生となり、逆ならば下降トレンドという言い方になります。

オーサムオシレーター

 ACオシレーターの元となるオーサムオシレーターは、見た目はACオシレーターと非常によく似ています。というよりも、ほぼ同一のものといっても過言ではありません。

オーサムオシレーター

 オーサムオシレーターの中央値を出す計算式は、ACオシレーターと同一。そして、肝心のオーサムオシレーターの数値は、期間5の移動平均線から期間34の移動平均線を差し引いたものが使用されます。

 つまり、先述のACオシレーターは、オーサムオシレーターをより短期的な見方に対応させたものということです。

フラクタル

 フラクタルとは、本来の意味は幾何学上の概念で、簡単に言えばある図形の全体を見たときと一部分を見たときに、同じものが現れるものなどのことを指します。

 ビル・ウィリアムズ系におけるフラクタルは、最低5つのローソク足の組み合わせによって作られる指標です。

 その内容は非常にシンプルで、

UPフラクタル 両側2本のローソク足の高値よりも高値をつけたローソク足の高値
DOWNフラクタル 両側2本のローソク足の安値よりも安値をつけたローソク足の安値

 と、それぞれ定義されます。

フラクタル

 それだけの指標ですので、単体で使うことはありません。トレンドラインを引くための高値/安値を探したり、他のインジケーターと組み合わせての使用が前提となります。

トレンドラインの正しい引き方とバイナリーオプションで活用する方法

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ゲーターオシレーター

 ゲーターオシレーターは、アリゲーターの補助的なインジケーターです。

ゲーターオシレーター

 形状的にはオーサムオシレーターやACオシレーターとよく似ていますが、0ラインから両側にラインが伸びています。

 これらは、

上側 アリゲーターの顎と歯の差
下側 アリゲーターの口と歯の差
緑線 上側:値がプラス
下側:値がマイナス
赤線 上側:値がマイナス
下側:値がプラス

 見えているものはアリゲーターと同様ですが、トレンドの始まりや終わりが見えやすくなっています。

 具体的には、

  • 上も下も短いライン→レンジ相場
  • 下のラインから長くなってきた→トレンド開始の予兆
  • 上のラインから短くなってきた→トレンド終了の予兆

 といったふうに読み解きます。

MFI

 WEB業界においてMFIとはモバイルファーストインデックス、Apple関係だとMade for iPhone / iPod / iPadの略称ですが、ここでは、『Market Facilitation Index(マーケットファシリテーションインデックス)』の略称です。

 他にもマネーフローインデックスという指標もあるため、ときに『BW MFI』とも呼ばれます。

MFI

 さて、上記が実際にMFIを表示した画像ですが、色とりどりのラインが生じています。

 これらは『1ティック=取引時間の最小単位毎の価格の変化』を表し、以下の計算式が用いられます。

(高値 - 安値) / 出来高

 そしてそれぞれのラインの色にも、もちろん意味があります。

MFIと出来高がともに上昇。トレンドが出ている
MFIと出来高がともに減少。トレンドの終了
MFIは上昇、出来高は減少。反転の可能性
MFIは減少、出来高は上昇。売りと買いがもみ合っている

それぞれのバイナリーオプションでの活用法

 これら全てが、必ずしもバイナリーオプションで有効活用できるとは限りません。

 ここからは、個人的な意見も含めて、ビル・ウィリアムズ系のインジケーターの、バイナリーオプションにおける活用法を見ていきたいと思います。

ACオシレーターとオーサムオシレーター

 ACオシレーターとオーサムオシレーターは、ともにSMMAを元にしたインジケーターで、ACオシレーターはより短期に強いものとなっています。

 バイナリーオプションは基本的に短期取引ですので、相性ではACオシレーターのほうが有利といえるでしょう。

 ただ、より短期に強いということは、同時に騙しの発生率も上がるということ。

オーサムオシレーターとACオシレーター

 こちらは、最上段がローソク足チャート、中段がACオシレーター、下段がオーサムオシレーターを開いたMT5の画面です。

 ACオシレーターでは、0以上で上昇ラインが2本出たら上昇サイン、0以下で加工ラインが2本出たら下降サインと見ることが出来ます。一方オーサムオシレーターの場合、0ラインを上抜けしたら上昇、下抜けしたら下降のサインです。

 上図のもので該当する部分に印をつけてみましょう。

オーサムオシレーターのサインとACオシレーターのサイン

 サインの数はACオシレーターのほうが多く出ていますが、そのうちいくつかが、予測するであろう方向とは逆に動いたことが分かるかと思います。

 短期取引だからACオシレーターを使うと短絡的に考えず、しっかり為替レートの状況を見極め、また、どちらが自分に合っているかも考慮するのが大切です。

 当然、オーサムオシレーターでも騙しは発生します。完璧な予測が可能な指標は存在しないことを、改めて意識しましょう。

アリゲーターとゲーターオシレーター

 アリゲーターとゲーターオシレーターはいってみれば見ている方向が違うだけの同一のものといっていいでしょう。

 アリゲーターがワニを横から見ているとすれば、ゲーターオシレーターは正面から見ているということです。

 これに関しては、どちらか一方だけでも問題ないのではないかと思います。個人的にはゲーターオシレーターのほうが見やすくは感じますが、人それぞれでしょう。

 アリゲーターにせよゲーターオシレーターにせよ、単体でも『どちらかへのトレンドが発生するかどうか』の予測はできます。解析ツールのオシレーターを増やして1つ1つの画面を圧迫したくないならアリゲーター、ローソク足がごちゃごちゃするのが嫌ならゲーターオシレーターなど、状況によって切り替えてみてはいかがでしょうか。

単体では意味がないフラクタル

 フラクタルは先述の通り、単体で使用することはほとんどありません。一応、高値、あるいは安値の出方からトレンドの転換、もしくは終了を予測することは可能ですが、予測精度はそれだけでは不足でしょう。

 トレンドの勢いが把握できるオーサムオシレーターなどのインジケーターやトレンドラインとの併用が、やはりオススメです。あるいは、RSIなどから『売られすぎ』『買われすぎ』を判断し、底値、天井値での逆張りなどもいいかも知れません。

MFIはどうか

 MFIについては、正直なところバイナリーオプションではそれほど有効ではないかも知れません。

 というのも、MFIではトレンドの発生や勢いは確認できても、それがどちらの方向のトレンドなのかを確かめるすべがないからです。

 もちろん、他のインジケーターを用いればトレンドの方向は容易に確認できます。ですが、それなら方向と勢いを同時に見られるオーサムオシレーターで十分ではないでしょうか。

 また、バイナリーオプションでもそうですが、FXなど為替取引においては、MFIの計算式に用いられる出来高はあまり重要視されません。

 ただ、線の長さから、現在の市場がどの程度過熱しているかを知ることは可能ですので、補助的に活用するのはありではないでしょうか。

まとめ

  • ACオシレーターとオーサムオシレーターは市場の勢いが見えるインジケーター
  • アリゲーターとゲーターオシレーターは移動平均線の並びや広がりからトレンドを見る
  • フラクタルは補助的なインジケーター
  • MFIは市場の過熱具合を見るグラフ

 これらを生み出したビル・ウィリアムズは、市場構造には5つの指数が存在するとしました。

  • フラクタル(位相空間)
  • 原動力(エネルギー)
  • 加減速(位相力)
  • エリア(力の組み合わせ)
  • バランスライン

 これらを熟知することで、金融市場で利益を出す取引が可能という考えです。

 氏がその考えを元にした、他のテクニカル分析と比べると新しい分析方法を、試してみてはいかがでしょうか。

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