2023年の経済動向からバイナリーオプションの取り組み方を考える
UPDATE:2023/01/30
新年あけましておめでとうございます。
さて、2023年に入り、為替に大きな影響を及ぼす可能性のある出来事が、早々に目白押しとなっています。それら上半期に起こるであろう事象を見つつ、今年のバイナリーオプションの取り組み方について、検討していきたいと思います。
今年上半期起こる、あるいは起こる可能性がある事象
ご存知の通り、2022年はドル円が急激に上昇し、一時1ドル150円にまで達しました。この状況は日本政府の為替介入、および12月に発表された実質的な利上げである国債金利上限引き上げによって多少緩和されたものの、年始から考えると20円近く円安となっており、物価高等への影響がかなり出る結果となっています。
これらは、2023年にはどうなるのでしょうか。まずは、2023年上半期に予定されている、あるいは起こる可能性が示唆されている出来事を見てみましょう。
黒田日銀総裁の任期満了
10年にも及んだ黒田日銀総裁の任期が、4月に満了を迎えます。黒田氏は続投の意思は示しておらず、総裁の交代人事は確実でしょう。
これまで日銀は、長期に渡ってマイナス金利政策を打ち出し続けてきました。それを主導した黒田氏が退任することで、この政策が転換する可能性が考えられます。
2023年1月現在、マイナス金利政策を継続しているのは日本のみ。これは、そもそも落ち込んでいた日本経済の立て直しという目的がありましたが、2022年9月にスイスが利上げを発表したことで、世界経済の政策と日本の経済政策に生じた歪みが指摘されています。
とはいえ、だからといって総裁が交代した瞬間に政策が転換するかというと、微妙なところではないでしょうか。
現状、マイナス金利を活用して運転資金を借り入れている中小企業は少なくないことと考えられます。その状況下でマイナス金利が解除され利上げが実行されると、それら中小企業にとっては打撃です。となれば、マイナス金利政策の当面継続、その後じわじわと利上げを行うというのが、全体を見れば打撃が少なくなるのではないでしょうか。
何にせよ、総裁の退任と次期総裁の就任時期に、為替、こと日本円絡みの通貨ペアに強い影響が出るのは間違いないでしょう。
ウクライナとロシア、和平の可能性
2022年初頭から始まったウクライナとロシアの情勢は、開戦から1年を節目に和平の道を模索するのではという見方があります。
実際にそうなるかどうかは両者次第ではありますが、これについては正直なところ難しいのではないでしょうか。
ウクライナ側は米国から対地空ミサイル『パトリオット』の供与を受け、半年以内に配備の見通しであるとしています。一方のロシアは、想定外の苦戦で最早成功なしに撤退はないだろうとする考え方がされています。
その一方で、双方ともに和平の用意があるとも報じられており、様々な情報が錯綜している状態です。ただロシアの和平の準備については、停戦の機運を高め、そのうちに戦力を再度整えるのではと見られており、そうであるならば和平など机上の空論でしかありません。
米国経済のリセッション
2023年には、米国経済、ひいては世界的なリセッション=経済的後退が予測されています。
これは、おそらくは実際に起こることでしょう。各国がインフレの抑制のために利上げを続ける中で、なかなか目標とするインフレ率を達成できない状況下では、完全な回避は難しいと考えられます。その規模は、流石にリーマン・ショックなどの大規模なものではないにせよ、影響はいずれ如実に現れるのではないでしょうか。
では、緩和を続けてきた日本はどうなのか。2022年末に実質的な利上げとされる行動に移った日銀ですが、任期が迫る黒田総裁は、今後も金融緩和を続け、それが日本経済を回復させると謳っています。任期満了後に果たしてそのまま緩和路線を続けるのかは先述のとおり不透明で、果たして本当にこのままの政策で日本経済の立て直しができるのかもいささか怪しいところではありますが、その言葉を信じ、かつ現実となるならば、日本円の価値は大きく上がることとなるでしょう。
しかしながら、日本経済は、その他多くの諸外国と同様米国経済の影響を強く受けます。米国がリセッションに陥る中で、日本経済だけが成長するのかと問われると、やはり怪しいと言わざるを得ません。勿論、その可能性を完全に否定する材料もないわけですが、物的資源に乏しい日本がリセッションの波に逆らうのは難しいのではないでしょうか。
バイナリーオプションへの影響は?
為替が動き経済が変動するということは、当然バイナリーオプションにも無関係とはいえません。
では、2023年はどのようにバイナリーオプションに取り組めばいいでしょうか。
まずは基本に忠実に
忘れてはならないのは、如何に経済が動こうとも、基本をおろそかにしてはいけないという点です。
超短期取引であるバイナリーオプションは、その特性上中長期的な経済の見通しはほぼ影響しません。よって、ファンダメンタル的に取り組むよりもテクニカル分析を重視したほうがいいのは明白です。
上記の予測から『今年は円の価値が上がるから』と短絡的に取引していると、バイナリーオプションでは利益は上げられません。
ドル円はプットオプションが増える?
とはいえ、何かしらの転換点では、プットオプション=下落を予測して売る権利を購入するトレーダーが増える可能性はあります。実際、現状の各国の経済政策のままリセッションを迎えた場合、緩和路線の日本のみが影響を小規模に抑えられる可能性は十分にあります。
勿論無風とはならないでしょうが、各国の経済が後退することで、相対的に日本円の価値が上がるであろうことは想像に難くありません。上半期で120円台前半にまで値動きすることもあるかも知れません。
少なくとも言えることは、2022年のように、何かしらの発表があるタイミングでコールオプションを取っていれば、とりあえず利益を出しやすかった状況は、2023年には起こりづらいでしょう。
まとめ
- 2023年は日本円の価値が上がる可能性あり
- バイナリーオプションではまずは基本を押さえる
2023年に入り、ドル円のレートは一時130円台にまで動き、130円を割り込む場面も見られました。2022年に150円台をつけたことを考えると、すでに影響は出始めていると考えるのが妥当ではないでしょうか。
バイナリーオプションに必要なのは短期的な値動きを読み解く目線ではありますが、中長期的な観点も持っておくことで、より柔軟な取引ができるようになります。
2023年、皆様の取引が好調となりますよう、お祈り申し上げております。
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