一目均衡表の意味と線の見方を解説!バイナリーオプションではこう使う
UPDATE:2022/04/21
移動平均線など多くのテクニカル分析では、為替レートの値動きに重きを置いた指標です。
今回ご紹介する『一目均衡表』はそれらとは違い、いつ相場が変化するかなど、時間軸を重視した指標となっています。
それが具体的にどういったことか、また、バイナリーオプションにどう活用できるか、解説致します。
一目均衡表とは
一目均衡表とは、1936年に細田悟一氏が考案したチャートで、氏のペンネームであった『一目山人』を由来としたテクニカル分析の1種です。国外のトレーダーの間でも、『Ichimoku』という名で活用されています。
一目均衡表の基本的な考え方は、『売り手と買い手の均衡が崩れ、方向性が確立したあとは、相場の動きは一目瞭然である』というものに基づいており、その均衡が崩れるのはいつかというものを分析する手法となっています。
改めて文章にすると少々難易度が高いテクニカル分析のように感じられるかも知れません。実際、一目均衡表は他のテクニカル分析のチャートに比べて奥が深く、本当の意味で理解できている人間は多くないとされています。
一目均衡表を構成する5本の線
一目均衡表をMT5などのチャート分析ツールで開くと、以下のように5本の線で構成されたものが現れます。
これらはそれぞれ『基準線』、『転換線』、『先行スパン』が2本と、『遅行スパン』と呼ばれています。
どれがどれなのか、何を示しているのかは、1つずつご説明致します。
基準線

基準線は、ローソク足過去一定期間のローソク足の、最高値と最安値の中心値を結んだ線のことで、中期的な相場の方向性を表します。
期間は自由に設定が可能ですが、基本的には『26』を設定します。これは細田悟一氏が研究の末に導き出した値であり、何かしら歴とした理由がないならばこの値を設定しましょう。
転換線

過去一定期間(デフォルトでは9)の最高値と最安値の中心値を結んだ線が、転換線です。基準線が中期的な相場の方向性を示すのに対し、こちらでは短期的な方向性を表しています。
2本の先行スパン

先行スパンには2種類あり、その内一方(以下、先行スパンA)は、基準線と転換線の中心を、26期間分先行させたものです。

もう一方(以下、先行スパンB)では、一定期間(デフォルトでは52)で描いた基準線を26期間分先行させています。
遅行スパン

最後の遅行スパンですが、これは当日の終値を26期間分送らせて表示される線のことです。
基準線、転換線、先行スパンBのパラメータ設定は、
- 基準線:26
- 転換線:9
- 先行スパンB:52
以外にも、
- 基準線:22
- 転換線:7
- 先行スパンB:44
といった値も用いられます。この設定は、主に海外のデイトレードで活用されています。
後述する『雲』とローソク足との隙間が、デフォルトのものよりもなくなり、抵抗線、支持線としての精度が高いため、短期的な取引では重宝されています。
一目均衡表に現れる雲
改めて画像の一目均衡表を見てみると、先行スパンAと先行スパンBの間に、破線によって塗り潰された箇所があるのが分かるかと思います。

この箇所は『雲』と呼ばれ、一目均衡表における上値抵抗線、下値支持線の役割を果たします。
上値抵抗線と下値支持線については、トレンドラインに関する記事をご参照ください。

トレンドラインの正しい引き方とバイナリーオプションで活用する方法
見た目が線ではないことから
この雲の上にローソク足が現れているときは『強気相場』とされ、買いの勢いが強いため為替レートは上昇し、逆に雲の下にローソク足が現れているときは、売りの勢いが強い『弱気相場』と判断できます。
雲の厚みの意味
雲の見方として重要視されるのは、ローソク足との位置関係だけではありません。その雲の厚みにも、ちゃんとした意味があります。
雲の厚みは、抵抗力の強さを示しています。仮にレートが上昇傾向にあったとしても、上に分厚い雲が広がっていると、それ以上は値が上がりきらずに、反発して値下がりする可能性が高いのです。
逆に言えば、広がっている雲が薄ければ、雲を突き破ってレートが上昇を続ける可能性が高いとも考えられます。
また、分厚い雲であっても、トレンドの勢いが非常に強ければ、雲を突破することも十分あり得ます。
バイナリーオプションでの活用法
ここまでは一目均衡表の基本的な内容について触れていまいりました。では、これらをバイナリーオプションに活用していきましょう。
一般に、一目均衡表を使う際には、『日足』が最もよいとされています。
ですので、分足を主に使用するバイナリーオプションにおいては、相性は少し悪いかも知れないことを予めご了承ください。
三役好転
一目均衡表には、以下のような為替レートの上昇を示すサインがあります。
- 転換線が基準線を下から上に突き抜ける
- 遅行スパンがローソク足を上に抜ける
- ローソク足が雲の上に抜ける
これら3つのシグナルが現れたときを『三役好転』といい、強い買いシグナル=為替レート上昇のサインとなります。
三役逆転
- 転換線が基準線を上から下に突き抜ける
- 遅行スパンがローソク足を下に抜ける
- ローソク足が雲の下に抜ける
上昇サインとは逆の動きの場合、当然レート下降のシグナルとして扱われます。
これも、3つ揃って現れたときの『三役逆転』は、強い売りシグナル=為替レート下降のサインです。
三役好転、三役逆転、ともに滅多に現れるものではありません。
3つ揃うのを待つより、2つのサインが確認できた時点でその方向へエントリーを考慮しても問題ないと思われます。
雲がねじれているときや価格が雲の中にあるときは要注意
一目均衡表で最も注視すべきは『雲』です。雲の状態やローソク足と雲の位置によっては、取引を控えるなど注意が必要な場合があります。
まず1つは、雲がねじれているとき。雲は先述の通り2本の先行スパンによって構成されますが、先行スパン1と先行スパン2が上下を行ったり来たりして雲にねじれが出来ているときは、レンジ相場が形成される傾向が見られます。
同様に、価格が雲の中に留まっている場合も、価格の方向感が失われている可能性があります。これらのときには、安易なエントリーは控えましょう。
まとめ
- 一目均衡表は時間軸を重視する分析法
- 雲の厚さで抵抗力の強さを見る
- 三役好転、三役逆転に要注目
線が多い一目均衡表は、始めはとっつきづらいと感じてしまうかも知れません。ですが、使いこなすことが出来れば、1つのチャートで複数のシグナルが確認でき、非常に便利です。
少々ややこしいインジケーターではありますが、しっかりと使いこなせるようになりましょう。
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