バイナリーオプションでマーチンゲール法は絶対ダメ!

UPDATE:2022/04/08

 突然ですが、一発で損失を利益に変えられるなら、すごいと思いませんか? 実は、非常に単純な取引を行うだけで、絶対に利益が得られる手法があるんです。

 ……理論上は。

 予めお断りしておきますが、今回ご紹介します『マーチンゲール法(マルチンゲール法)』は、バイナリーオプションにおいて決して利用してはならない危険な手法です。どんな手法なのか、何故危険なのか、これからご説明いたします。

マーチンゲール法とは

 マーチンゲール法そのものは非常に単純な手法です。やることはただ1つ、負ける度に掛け金を倍にしていくだけ。

 これにより、ペイアウトが2倍以上ある場合でなら、理論上、必ず利益を出すことが可能です。

 具体的に見ていきましょう。ペイアウト2倍のとき、1,000円から始めたマーチンゲール法で10連敗後に1勝したとすると、結果はこのようになります。

掛け金 損益 合計損益
1回目 1,000円 -1,000円 -1,000円
2回目 2,000円 -2,000円 -3,000円
3回目 4,000円 -4,000円 -7,000円
4回目 8,000円 -8,000円 -15,000円
5回目 16,000円 -16,000円 -31,000円
6回目 32,000円 -32,000円 -63,000円
7回目 64,000円 -64,000円 -127,000円
8回目 128,000円 -128,000円 -255,000円
9回目 256,000円 -256,000円 -511,000円
10回目 512,000円 -512,000円 -1,023,000円
11回目 1,024,000円 +1,024,000円 +1,000円

 いかがでしょう。もうこの時点で、マーチンゲールの危険性を理解された方も多いかと思いますがそれはひとまず置いておくとして。

 マーチンゲール法ではこのように、ペイアウトが2倍あれば、最終的には必ず、初回に投入した掛け金分だけ利益が出せる方法となっています。

マーチンゲール法が生み出すのは利益ではなく地獄

 どれだけ負けが込んでも利益が確定しているということで、必勝法としてマーチンゲール法を推奨してくる詐欺セミナーや詐欺シグナルツールも少なくありません。

バイナリーオプションを悪用する詐欺事例から詐欺の見分け方を学ぶ

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 しかし、このマーチンゲール法は、複数の観点から到底実用に耐えうる資金管理方法ではありません。

豊富な資金が必要な割に……

 先述の表をご覧いただければ一目瞭然ですが、マーチンゲール法は負けが続けば続くほど、次の取引額が莫大になります。

 最終的に利益が得られるとはいえ、その利益が発生するまでの損失を耐えられるだけの資金は必要です。表の場合でいうと、発生した損失の1,023,000円と、その次に取引するための1,024,000円、合計で約200万円もの資金が必要です。

 そのくせ、得られる利益はわずか1,000円。これが割に合う取引といえるでしょうか。

ポジションの額には上限がある

 バイナリーオプションで1回の取引に使用できる額には、大抵の場合限度があります。その限度額は業者によってまちまちですが、国内バイナリーオプションの場合で注文数200枚~500枚、海外バイナリーオプションでは多くても20万程度となっています。

 ほぼ唯一、国内バイナリーオプションのIG証券は、取引注文数が原則上限なしとなっているようです。

 ここでもう一度、金額で上限が決まっている海外バイナリーオプションの場合を想定しつつ、上の表を確認してみましょう。

 上限が20万程度ということは、8回目に負けた時点でマーチンゲール法が使えなくなり、損失が確定します。

そもそも禁止されている場合も

 海外バイナリーオプション業者として随一の人気を誇るハイロードットコムですが、明言こそしていないものの、

ハイローオーストラリア(ハイロードットコム)で口座が凍結する原因を総まとめ!凍結解除の方法は?出金はできる?

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 こちらの記事にて触れました通り、マーチンゲール法による取引を禁止していると判断できる文言が規約中に記されています。

 規約に書かれている以上、仮にマーチンゲール法で利益を出したとしても、口座凍結、あるいは出金拒否に合う可能性は非常に高いです。

 もっとも、マーチンゲール法で手に入る利益は最初に投入した額だけですから、それを考えると大した痛手とは言えないかもしれませんが。むしろ、凍結されて二度と口座を作れなくなることのほうが、問題でしょう。

まとめ

  • マーチンゲール法は理論上必ず利益が出る
  • 負け続けるほど負債が増え続けるハイリスクローリターン
  • そもそもバイナリーオプションで使うべきではない手法

 理論上は勝てる運用法としては、他にもモンテカルロ法などもあります。

バイナリーオプションでモンテカルロ法は使える?デメリットは?

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 マーチンゲール法と比べれば、こちらのモンテカルロ法のほうがまだいくらかマシです。ただいずれにせよ、理論は所詮理論と理解し、しっかりと為替レートの分析に努め、より確度の高い方向へと安定的にエントリーするほうが、バイナリーオプションで利益を出す上で重要なのは、最早言うまでもありません。

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