バイナリーオプションの運用代行を利用する危険性

POST:2022/09/22

 運転代行や家事代行、果ては宿題代行など、近年様々な代行業が出現しています。

 そんな中の1つにある、『バイナリーオプション運用代行』――果たして、これは利用していいものなのでしょうか。

 賢明な方はもうお分かりかと思いますが、バイナリーオプションの運用代行は、手を出すべきではありません。

バイナリーオプションの運用代行とは

 通常、バイナリーオプションは自らの判断でポジションを建て、損益を得るものですが、この分析からエントリーを他者に委ねることで、自分は取引を行うことなく資産運用が可能になるのが、バイナリーオプションの運用代行です。

 自分自身にバイナリーオプションや投資投機に関する知識がなくてもいいという反面、別途運用代行の手数料などが発生するため、自分で取引を行うよりも利益は小さくなります。

 利用料金は利益の10%~20%が相場とされており、場合によっては10万円/月と固定されていることもあります。

投資信託との違い

 さて、類似する資産運用方法として、『投資信託』があります。

「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。

「集めた資金をどのような対象に投資するか」は、投資信託ごとの運用方針に基づき専門家が行います。

一般社団法人投資信託協会

 類似というか、その中身は実質『バイナリーオプション運用代行=投資信託』といっても構いません。利益額から手数料が引かれる点や、元本保証がない点など、多くの点が共通しています。

 しかし、ある1点によって、バイナリーオプション運用代行と投資信託の間には大きな隔たりが生じています。

 それは、運用するのがプロか否かという点。

 投資信託は、多くの投資家、企業から集めた莫大な資金を、証券会社に勤務するプロ=機関投資家が運用します。元本保証がないとはいえ、損失を出し続ければ会社の信用問題にも関わるため、機関投資家はとにかく結果を出さなければなりません。あまりに悪い結果ばかりを出していると、左遷、あるいは解雇ということもあり得ます。

 バイナリーオプション運用代行の場合、運用を行うのは(自称)個人投資家です。そのため、仮に預かった資金を全て溶かしたとしても、社会的に追うべき責任はなにもありません。そもそも個人投資家と機関投資家とでは技術力や情報収集能力に大きな違いがあるため、やっていることは同じでもこの両者は別物と捉えるべきです。

バイナリーオプション代行業者を利用すべきではない理由

 それでも利益が出るのなら問題ないのではと思われることでしょう。しかし、バイナリーオプションの代行業者を利用すべきではない明確な理由があります。

そもそも禁止行為

 大前提として、バイナリーオプション業者は、資格の有無にかかわらず、口座名義人以外の第3者による取引を明確に禁止しています。

 これに抵触すれば口座凍結は避けられません。バレなければ問題ないと思われるかも知れませんが、アクセスデータなどを見ればどこからログイン、取引しているのかはすぐに分かります。その結果、明らかに不自然な点が発覚すれば、疑惑を持たれて取引を止められる可能性は十分あります。

大半が違法行為

バイナリーオプションのグループLINEに参加する価値がないたった1つの理由

バイナリーオプションのグループLINEに参加する価値がないたった1つの理由

 上記の記事などで、『エントリータイミングなど直接的な助言を行うには資格が必要』とお伝えしていますが、金融商品の代行運用もやはり同様です。

 これに違反した場合、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金もしくはその両方が課せられます(金融商品取引法第197条の2)。また、届け出れば誰でもなれるのかというと当然そういうわけがなく、業務を適切に行える資質や経験が十分にあるかという点が主に問題となります。

 仮に企業に所属せずにどれだけ投資や投機で利益を上げていようとも、銀行や証券会社での勤務実績がない限り、許可は下りません。

 そして、バイナリーオプションの運用代行を引き受けている人間の大半は、この資格を有していません。特に、契約時に電子か紙媒体かにかかわらず契約書を交わさない、契約時に審査がない場合、仮に登録していたとしても金融商品取引法に抵触しています。

 また、金融商品取引業者に対しては、特定商取引法における表示義務はありませんが、もし実績をネタに勧誘行為を行っている場合、具体的にいつ、どのような取引で、いくら使用したという情報を入れるべきであると、一般社団法人日本投資顧問業協会の自主規制基準にて示されています。法令ではないため遵守義務はありませんが、本当に実績があるのなら、これらの情報は開示して然るべきでしょう。

持ち逃げされる可能性大

 最も警戒すべきなのは、資産運用のために口座に振り込んだ資金を持ち逃げされる可能性です。

 バイナリーオプションの口座は、1人につき1業者1つまで開設可能で、それを複数人で共用できるシステムは、運営側以外には提供されません。よって、バイナリーオプションの運用代行を依頼した場合、自分のログインIDとパスワードを渡すことになります。

 ということはつまり、出金先の口座指定も、代行業者側で可能となるということ。往々にしてこういった業者や個人が公開している個人情報は嘘八百ですから、気づいたときには音信不通で手遅れということになりかねません。

まとめ

  • バイナリーオプション運用代行は使うべきではない
  • 代行業者の大半は違法業者
  • 最悪入金した金額全て持ち逃げされる

 代行業者に依頼するということは、投資や投機の知識が身につかないというデメリットもあります。しかしそれ以前に、利用規約抵触、自己資金の喪失の危険性のほうがはるかに問題です。

 バイナリーオプションに取り組む際には、安易に代行業者を頼らず、しっかりと知識を蓄え、まずはデモトレードを試してみましょう。

 これらのバイナリーオプション業者には、登録せずに利用できるデモトレード機能が用意されています。是非ご活用ください。

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