バイナリーオプションで借金?失敗談から学ぶバイナリーオプションに挑む心構え

UPDATE:2022/04/21

 バイナリーオプションはその取引の手軽さから、初心者にもおすすめできる資産運用方法です。

 しかし、その手軽さゆえに引き際を見誤り、気づけば損失ばかりが積み重なり、最悪、借金までして首が回らなくなるケースも見られます。

 皆様がそうならないためにも、ネット上にあるバイナリーオプションの失敗談から、何が間違いだったのか、どうすべきだったのかを考えていきたいと思います。

 ネット上の体験談が、全て真実であるとは限りません。中には、非常に疑わしい内容のものも含まれますが予めご了承ください。

そもそもバイナリーオプションで借金を負うことがあるのか

 FXでは、証券口座の残高から算出される実効レバレッジを過剰に高く設定することで、何らかの理由による為替の急変に強制ロスカットが追いつかず、証券会社に対して大きな借金を背負うことになる可能性があります。

 この点に関しては、

バイナリーオプションとは?リスクやデメリットは?FXとは違うの?

バイナリーオプションとは?リスクやデメリットは?FXとは違うの?

 こちらでも触れていますが、2015年1月のスイスショックで、巨額の負債を抱えることになったトレーダーも実在しています。

 しかし、バイナリーオプションではそのような事態は起こりえません。

 何故巨額の負債を抱えるリスクが、FXにはあってバイナリーオプションにはないのか。それは、レバレッジの有無が強く影響しています。

 レバレッジとは、原義では『てこの原理』のことを指し、金融業界においては、一定の保証金を基に証券会社から資金を借り入れ、自己資金として運用する仕組みのことを指します。FXではこのレバレッジの仕組みがあるため、少額からでも大きな資金を動かすことができ、それが利益につながっています。

 さて、一口にレバレッジといっても、証拠金に対してどれだけの倍率の資金を動かすかを示すレバレッジと、口座の残高から計算する実効レバレッジの2種類あります。この内、実際にFXを運用する際に重要となるのは実効レバレッジのほうで、この倍率が小さくなるほど強制ロスカットまでの値幅が広がります。

 例えば、ドル円相場100円のときに預託金(≒口座残高)が100万円ある場合、保証金維持率100%で強制ロスカットが行われると仮定すると、買いポジション建玉時のロスカットのレートは以下のようになります。

注文額 必要保証金 ロスカットレート
20倍 20万ドル 80万円 99.900円
10倍 10万ドル 40万円 94.900円
5倍 5万ドル 20万円 84.900円
1倍 1万ドル 4万円 4.900円

 そして、ロスカットは必ずしもこのレートに到達した瞬間に強制決済されるわけではなく、突然の急落など、ロスカット処理が追いつかない状況も起こりえます。実効レバレッジが高くなればなるほど、レート急変時に生じるリスクが高まるのです。

 このレート急変によって、口座の資金以上に損失が生じたとき、証券会社に対する借金を負うことになります。

 バイナリーオプションには、レバレッジがありません。購入可能なオプションの総額は、別途上限が決められていない限り、口座残高と等しくなります。

 そのため、仮に口座の全額をバイナリーオプション取引に投じたとしても、生じうる損失は口座の残高を上回ることはありません。

バイナリーオプションで借金が生まれる原因

 ……もうお分かりでしょうか。バイナリーオプションで借金を作るには、自発的に借りに行く必要があると。

 通常の取引する上で、バイナリーオプションで借金を抱え込むということは、取引ルール上ありえません。世の中に絶対はないといいますが、こればかりは100%ないと断言できます。

 だというのに、世の中にあふれる『バイナリーオプションで借金して破産した』という失敗談の数々。乱暴な物言いをするならば、それは、馬鹿が考えなしに阿呆なことをした結果の当然の報いといえるでしょう。

 投資、投機といった資産運用は、元来、それを失っても生活に支障が出ない余剰資金で行うものであって、借金してまで行うものではありません。

 その点は、ギャンブルであったとしても同様です。趣味の範疇で取り組むのなら、それらで借金を作るようなことにはなりません。

 例外があるとすればFXなどレバレッジがある取引ですが、その場合でも実効レバレッジを無闇に大きく取らなければ、スイスショックのような余程の事態が起こらない限りは大丈夫といえるでしょう。

バイナリーオプションの失敗談から学ぶ正しい戦い方

 バイナリーオプションのせいで人生が終わったと嘆くことになる前に、先例を反面教師に無理のない取引を心がけましょう。

 ここからは、ネット上に確認されたバイナリーオプションに関する失敗談と、その問題点を取り上げていこうと思います。

 先述の通り、中には真実かどうか疑わしいものも含まれています。しかしながら、失敗例としては十分にあり得るものとして、真偽は考慮せず取り上げています。

バイナリーオプションで脱サラするつもりが……

 同僚からバイナリーオプションを進められた男性。取引を繰り返して利益を積み重ね、「バイナリーオプションで生活していくぞ」と仕事を退職。しかし、徐々に損失は膨らみ、資金を溶かしては借り入れ、溶かしては借り入れを繰り返し、気づいたときには毎月の支払いができない状態にまで追い込まれ、破産した。

 このケースは、元々は会社員として働いていた男性が、同僚からバイナリーオプションを教えられ、試しに始めてみたところから始まります。

 最初の頃はテクニカル分析も何も分からずに、ただ感覚だけで取引を行っていましたが、ビギナーズラックで利益を積み重ねていきます。

 やがて、それなりに利益が溜まってきて、退職を決意。このときに初めて、移動平均線やボリンジャーバンドについて知ります。これで着実に勝てると、意気揚々と取引を続けました。

 しかし、そこからジリジリと資金は目減りしていきます。しかし、それでも、『感覚は身についているから』と、あろうことか借金してオプションの購入額を増額。結果は先述の通り、借金に借金を重ねて最終的には破産に追い込まれました。

 ちなみに、最初にバイナリーオプションを勧めてきた同僚ですが、彼は早々に証券口座の残高を溶かし尽くし、バイナリーオプションから撤退しています。

失敗の原因と対策

 最大の問題点は、やはり『資金が目減りしているタイミングで、失った分を借金してまで取り返そうとした』点にあります。

 再三に渡り繰り返していますが、バイナリーオプションであろうがなんだろうが、資産運用は借金をしてまで行うものではありません。にもかかわらず、男性は借り入れを繰り返してしまいました。

 おそらく、資金が減り始めたと気づいた段階で、すでに冷静さを欠いていたのでしょう。あとはそのまま芋づる式。正常でない精神状態で更に損失を重ね状況は悪化、自らとどめを刺す結果となりました。

 そういう意味では、資金を溶かしたのは同様ではあるものの、同僚の方のほうが余程現実が見えていたといえます。

 多少利益が出ただけで、脱サラを決心したのも問題です。

 バイナリーオプションで生活するということは、裏を返せば、バイナリーオプション取引に失敗すれば、全てが駄目になるということでもあります。少しばかり上手くいったからと、それだけで食べていこうと考えるのは、早計にも程があるというもの。せめて、本当にバイナリーオプションで食べていけるのかを精査し、それに伴うリスクを把握するなど、熟考すべきでした。

バイナリーオプションで生計は立てられる?専業でやっていく方法は?

バイナリーオプションで生計は立てられる?専業でやっていく方法は?

 バイナリーオプションしか収入がないということは、こちらの記事にあるとおり収入が安定しなくなるということでもあります。それは想像以上にメンタルに影響を及ぼすことを、覚えておきましょう。

 もっというなら、男性のビギナーズラックが続いたという点も、短期的には幸運であっても、長期的に見ると不運でした。

借金を返すために始めたのに……

 ギャンブルで膨れ上がった借金を返すためにバイナリーオプションに手を出し、その結果更に損失が増えて一層借金まみれに。返済の目処も立たず、最早どうしようもない……

 先の失敗談の場合は、バイナリーオプションを始める前までは、男性は借金していませんでした。しかし今回の場合、バイナリーオプションに取り組む前から、すでに借金で首が回らなくなりつつあったという状況。

 どうやらこの人物は、そもそも『ギャンブル依存症』という問題を抱えていたよ様子。本来その時点で、バイナリーオプションに取り組むべきではない人に分類されます。

こんな人はバイナリーオプションをやってはいけない!こういうときは取引はやめとけ!

こんな人はバイナリーオプションをやってはいけない!こういうときは取引はやめとけ!

 元々借金があって、しかし就職はしていたので返済は少しずつ行えていたようですが、バイナリーオプションに手を出したことがきっかけで退職、結果として、限界ギリギリまで追い詰められることとなったようです。

 ギャンブル依存症は、WHOにて正式に病気として認められており、『病的賭博』と名付けられています。

 依存症に陥っている方は、『最終的には勝てる』『運はコントロールできる』など、ギャンブルに対する思考が偏る傾向にあり、これらを正す『認知行動療法』というプログラムが有効です。

 さて、ギャンブル依存症のことはともかくとして。すでに借金がある状態で、それをバイナリーオプションで取り返そうなど、行動としては問題外の外です。そろそろ耳にタコが群生していそうですが、バイナリーオプションは余剰資金でやるものであって、その余裕がないのに手を出すべきではありません。

 現時点においてすでに借金しているのなら、まずはそれをちゃんと返済し終えてから、それから改めて、余剰資金を蓄えた上で取引に参加するか検討しましょう。

まとめ

  • 本来、バイナリーオプションで借金を背負うことは起こり得ない
  • 損失を取り返すために借金したり、借金返済のために取引するのは本末転倒
  • バイナリーオプションは余剰資金でやるもの

 もう一度。バイナリーオプション、いえ、資産運用は余剰資金で行うものです。

 余剰資金とは、生活費やその他諸々の必要な経費を除いた、自由に使えるお金のこと。その範疇を超えて生活費を使い込むなど論外ですし、それを超えて借金など言語道断。

 ……とはいうものの、言うは易く行うは難し。実際にバイナリーオプション取引を始めると、この基本的なことをついつい忘れがちです。特に、ビギナーズラックなどで大きな利益が続くと、どうしても気持ちが大きくなって、無茶な取引を平然と行ってしまうこともあります。

 そうならないように、先んじて失敗談を教訓として胸に刻み、引くべきときは引くことを常に意識しましょう。

新着記事

前のページに戻るトップに戻る