ハイロードットコムで合成通貨ペアを取引する必要はない

UPDATE:2022/09/02

 日本国内において最も多く取引される通貨ペアは、米ドルを基軸通貨としたUSD/JPYです。国内取引のおおよそ60%にもなり、世界的に見ても全体の13%と高いシェアを誇ります。

 国内に視線を戻すと、次点ではGBP/JPY(英ポンド円)、次いでAUD/JPY(豪ドル円)、EUR/JPY(ユーロ円)と、クロス円による取引が多数を占めています。これは、日本国内のトレーダーが、自国通貨である日本円に注目して取引する傾向が強いためであり、諸外国では、世界の基軸通貨たる米ドルを中心に据えた、所謂ドルストレートによる取引が多いようです。

 メジャー通貨、ひいては世界三大通貨のみが関係する取引は、

バイナリーオプションでおすすめの通貨ペアは?世界3大通貨の特徴も解説

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 こちらの記事で触れたとおり、流動性が高く値動きの予測が比較的容易なため、初心者のうちは、テクニカル分析に慣れるためにもまずはそちらに取り組むべきです。ハイロードットコムでも、USD/JPYは当然取引可能ですし、どれで取引しようか迷ったときには、とりあえず感覚で選んでしまっても問題ありません。

 というよりも、バイナリーオプションでは、特段マイナー通貨ペアや合成通貨ペアを取引する合理的理由が薄いため、通貨ペアで取引するならUSD/JPY、もしくは取引量世界1位であるEUR/USD(ユーロドル)以外は特に見る必要はないと考えられます。

 何故そういえるのか、ハイロードットコムでの取引を前提として、見ていきましょう。

そもそも合成通貨ペアとは

 通貨ペアには、大きく分けて『ドルストレート』『合成通貨ペア』の2種類があります。

 これらについては、『いざというときのためのバイナリーオプション用語集』でも取り上げましたが、おさらいいたしますと、

ドルストレート
米ドルを含む通貨ペアの総称。
合成通貨ペア
米ドルが含まれない通貨ペアの総称。

 このように分類されます。

 付け加えるなら、合成通貨ペアのレートは、2つの通貨それぞれのドルストレートから算出されます。具体的には、

EUR/JPY = EUR/USD ✕ USD/JPY

 といった具合に、ユーロ円はユーロドルと米ドル円の掛け合わせで作られます。このときのEUR/USDとUSD/JPYは、EUR/JPYのクロスレートと呼ばれます。

日本で人気の合成通貨ペア『クロス円』

 日本国内の取引では、先述のとおり円を決済通貨とした合成通貨ペアである『クロス円』がFXで人気です。

 合成通貨ペアは全般にボラティリティが大きくなりやすい特徴があります。これは、上記EUR/JPYの例でいえば、EUR/USDとUSD/JPYそれぞれのドルストレートがレート決定に強く影響をおよぼすためです。

 これは、短期間で大きな利益を得られる可能性がある一方で、同様に損失が膨れ上がるリスクも内包することを意味します。また、2つのドルストレートで同じ方向のトレンドが生じているときには合成通貨ペアもその方向に大きく動きますが、両者で違うトレンドが生じているときには乱高下が起きやすく、流動性も低い傾向が見られます。

 これらのことから、クロス円はデイトレード以下の短期取引向きの通貨ペアといえるでしょう。

 逆に、USD/JPYなどのドルストレートは、動きが安定している代わりにボラティリティが小さいため、スイングトレードなど中長期取引向きの通貨ペアとされています。

ハイロードットコムで合成通貨ペアを取り入れるのは無意味か

 短期取引向きの通貨ペアということなら、ハイロードットコムでもドルストレートよりも合成通貨ペアのほうがいいのではと思われるかもしれません。確かに、ハイロードットコムで主流となるバイナリーオプション取引は、FXでいうところのスキャルピングに近い超短期取引となっているため、その考え方は間違っていないように見えます。

 しかし、それでもやはり、合成通貨ペアをハイロードットコムでの取引に取り入れる積極的理由は、ありません。

バイナリーオプションではボラティリティは重要ではない

 バイナリーオプションのルールを振り返ってみましょう。

 バイナリーオプションは、為替相場や株価指数などを対象に、あらかじめ決められた時点、期間の騰落を予測し、ある値よりも高いか低いか、一定の範囲に収まっているかなど、二者択一で選ぶ取引です。

金融庁

 合成通貨ペアで大きな利益を狙えるという特徴は、あくまでボラティリティの大きさが損益に直結するFXでの話であり、騰落のみが影響を与えるバイナリーオプションでは関係のない話なのです。

 このあたりのことは、

バイナリーオプションでもボラティリティの高低は重要か?

バイナリーオプションでもボラティリティの高低は重要か?

 こちらの記事でも取り上げていますが、トレンドの発生によって結果的にボラティリティが高まる状況下に置かれることはあっても、それがバイナリーオプションの利益に直結するわけではありません。勿論、予測した方向にボラティリティが高まれば、それだけ取引が成立する可能性は高くなりますが、重視するほど重要なものかといえばそうではないと思われます。

分析難易度の増大

 合成通貨ペアの値動きを分析する際には、それにかかわるクロスレートにも注目します。単体でのテクニカル分析も可能ですが、クロスレートを見ることで、一方にトレンドが生じた際に、もう一方に同じ方向のトレンドが生じるのを待つなど、多角的な分析、手法の選択が可能です。

 ……しかし、ドルストレートにはその手間がありません。ドルストレートは、FXやバイナリーオプションなどの投機的取引以外にも、企業や銀行による実需取引も行われます。そのため安定して高い流動性が維持され、分析の難易度は相対的に下がります。合成通貨ペアの場合は実需取引がほぼないため、流動性が低く乱雑なチャートとなりがちです。

 その点に加えて、ドルストレートなら最低限米ドルともう一方の通貨に注目すれば問題ないところを、合成通貨ペアではそこにもう1つの通貨が関わることになります。分析に関係する通貨は少ないほうが分析しやすく、このことからも、合成通貨ペアを選ぶ明確なメリットはないといえるでしょう。

 通貨には強弱があります。

 その合成通貨ペアにおける基軸通貨と決済通貨が、米ドルと比較して強いのか弱いのかによって、トレンドが生じるか、不安定なレンジ相場となるかが変わってきます。

 例えばEUR/JPYの合成通貨ペアの場合、ユーロが米ドルよりも強く、かつ日本円が米ドルよりも弱ければ上昇トレンド、それぞれが逆ならば下落トレンドが生じやすく、米ドル一強であったり逆に米ドルのみが弱い場合は値動きの乱高下が起こりやすくなります。

ペイアウト率も変わらない

 更に、ハイロードットコムでは、ドルストレートであるUSD/JPYやEUR/USDとその他の合成通貨ペアでは、ペイアウト率に大差がありません。むしろ、30秒取引ではUSD/JPYが少し高いくらいです。

 利益面から見てもハイロードットコムで合成通貨ペアを取引対象とする理由は見当たりませんでした。

まとめ

  • 合成通貨ペアはドルストレートの掛け合わせで作られる
  • ボラティリティが大きくなりやすい反面、流動性が低い
  • ハイロードットコムで取引する合理的理由はなし

 とはいえ、すでに何かしらの理由により合成通貨ペアの分析力が身についているのなら、そちらで取引するのも問題ありません。あくまで、何もない状態からいきなり合成通貨ペアを取引する理由はないということであって、『ドルストよりもクロスのほうがわかりやすい』といった場合にはそちらを選んだほうがいいでしょう。

 初心者の方も、ドルストレートがどうにも上手くいかないという際には、試しに合成通貨ペアを試してみるのも大いにありです。ただしそのときは、まずはデモ取引で試してみてから挑むのをおすすめします。

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