バイナリーオプションでもボラティリティの高低は重要か?

UPDATE:2022/07/28

 金融系の話でよく耳にする『ボラが高い/低い』という表現。この『ボラ』とは、一体なんのことでしょうか。

 ボラとは『ボラティリティ』の略称で、簡単にまとめるなら『価格の変動幅』のこと。ボラティリティに注目することで、今市場がどういう状況にあるのか、ある程度読み解くことが可能です。

 今回は、ボラティリティが高い、あるいは低いとはどのような状況なのか、バイナリーオプションを含む金融商品取引におけるボラティリティの重要性を、解説いたします。

ボラティリティの考え方

 ボラティリティとは先述の通り、金融商品の価格の変動幅のことですが、これは言い換えると、市場における取引がどれだけ活発に行われているかを示しています。

 ボラティリティはあくまで幅のことなので、レートが上昇しているのか、あるいは下降しているのかは関係ありません。単純な話、ローソク足チャートの価格の変動が大きければ『ボラティリティが高い(大きい)』、小さければ『ボラティリティが低い(小さい)』となります。

 ボラティリティは、以下の計算式によって明確に数値化が可能です。例として日足を用いた場合を挙げると、

当日ボラティリティ = (当日TR/当日TP) × 100
TR = 当日高値 - 当日安値 or 当日高値 - 前日終値 or 前日終値 - 当日安値 のうち最大のもの
TP = 高値・安値・終値の平均値

 この値が5%を上回ると、ボラティリティが高いと判断されます。

幅だけではなく流動性も重要

 流動性とは、経済学においては『大きな損失を被ることなく、かつ直ちに貨幣に替えられる可能性の度合い』のことで、言い換えると、『安定した取引が可能な度合い』のことです。

 流動性が高いということは、すなわち全体の取引量が多いということ。これが何を示しているのかというと、投資家心理を数値として反映させるテクニカル分析が有効に働きやすいということになります。

 金融商品全般に、流動性が高いものはボラティリティが低めで、流動性が低いものは高めという特徴が見られます。流動性が高い金融商品は、大口の取引があったとしても全体の値動きに及ぼす影響が少ないためボラティリティが大きくなりづらく、流動性が低いと、1人あたりの取引が及ぼす市場への影響が大きいため、ボラティリティが高まりやすいのです。

 流動性が高い通貨として代表的なものは、『米ドル=USD』が挙げられます。他にも『ユーロ=EUR』『日本円=JPY』なども、安定した通貨です。

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バイナリーオプションにおけるボラティリティの重要性は?

 バイナリーオプションにおいては、ボラティリティと流動性のどちらを重要視すべきでしょうか?

 これは、バイナリーオプションがどういった取引なのかを考えればすぐに分かります。

 FXにおいては、通貨ペアのボラティリティが高ければ高いほど、決済時の利益は大きくなります。これは、FXは広義における差金決済取引の1種で、エントリー時と決済時の金額差が直接利益に影響するからです。

 ただし、ボラティリティが高まると、同時にスプレッドも拡大する傾向にあるため、FXでは注意が必要です。

バイナリーオプションのスプレッドやスプレッド取引について

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 ではバイナリーオプションは? バイナリーオプションで見るべきは金融商品の価格が、エントリー時に予測した方向に決済時点で動いているかどうかであって、ボラティリティの高低は関係ありません。

 また、レートの予測に用いるテクニカル分析は、元々は日足を基準としているため、それより1本あたりの時間が短い分足では分析精度の低下は避けられません。その中で、流動性が低い金融商品を選択すれば、いよいよ予測は不可能に近いレベルで困難になります。

 では、バイナリーオプションではボラティリティは完全に考慮しなくていいのか、というと、それもまた違います。

ボラティリティが高まる意味を考える

 流動性が高くボラティリティが平均して低い通貨ペアであっても、相対的にボラティリティが高まるときがあります。

 このとき、市場では、エントリーを狙うトレーダーが増加し、トレンド相場が生まれつつある状況が形成されています。

 安定した金融商品でのボラティリティの上昇は、それだけ多くのトレーダーがその方向に値動きすると考え、注文を入れていることを意味しているのです。となれば、その後にトレンド相場が形成されるであろうことは想像に難くありません。

 ボラティリティは、値動きの幅を見ることはできますが、その方向性は分かりません。また、ボラティリティが高まったからといって、必ずしもトレンド相場が生まれるわけでもありません。

 他のテクニカル分析の指標もしっかりと活用しながら、取引に取り組みましょう。

まとめ

  • ボラティリティは金融商品の値幅を示す
  • 高いボラティリティはトレンド相場が形成される可能性を示唆
  • 値動きの方向は確認できないため、他の指標などとの併用必須

 他の取引と比較して、バイナリーオプションにおけるボラティリティの重要性はそれほど高くないといえるため、あえて確認しなくても問題のない指標と考えられます。

 もっとも、それは有用ではないというわけではなく、間接的にとはいえ、よく活用されるテクニカル分析のインジケーター『ボリンジャーバンド』において、エクスパンションという形で利用されています。

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 ボラティリティばかりに注視していると安定した取引は難しいかも知れませんが、ボラティリティの高まり=トレンド発生の予兆という点を頭の片隅に置いておくようにしましょう。

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