テクニカル分析のトレンド系とオシレーター系の違いは?
UPDATE:2022/03/22
バイナリーオプションで最も活用されている分析手法は、FXや株式の世界でも利用される『テクニカル分析』です。
テクニカル分析は大きく『トレンド系指標』と『オシレーター系指標』に分けられ、ときに単体で、ときに組み合わせて、為替レートの分析に使われます。
テクニカル分析の指標は、いずれも為替の予測に役立つものばかりです。しかし使い方を間違えると、利益が出ないばかりか、大きな損失が出てしまうことになります。
今回は、トレンド系指標とオシレーター系指標それぞれの特徴と使い方を解説します。
トレンド系指標とは
トレンド系指標は、為替レートのトレンドの方向性や強さを分析するための指標です。
為替レートは、『上昇』『下降』『保ち合い』のいずれかの状態を繰り返しながら推移していきます。超短期取引であるバイナリーオプションにおいては、今為替レートはどの方向に進んでいるのか、また、その勢いはどの程度かを知ることは、それすなわちバイナリーオプションで利益を出すための最重要事項といっても過言ではありません。
MT5などのチャートツールでは、トレンド系指標はローソク足チャート上に表示されます。
トレンド系指標を用いてポジションを取る際は、トレンドの方向に合わせた順張りが有効です。
特にバイナリーオプションでは、FXと違い、エントリー時と決済時の為替レートの差額は考慮しなくていいため、順張りは安定して利益を出しやすいエントリー方法です。トレンドが確認できたら、積極的に狙っていきましょう。
トレンド系指標の注意点
順張りはトレンドの流れに乗るため利益を出しやすいのは事実ですが、分析が甘いと当然損失が発生します。
勢いが弱ければトレンドはすぐに終わってしまい、為替レートが逆行して予測を外してしまいますし、エントリーしたタイミングがトレンド終了の直前だった場合、やはり為替レートは予測とは逆になります。
トレンド系指標を使ってテクニカル分析を行う際には、勢いだけでなく、そのトレンドが始まったばかりなのか、それとも終わりかけなのかも、気をつけて見ていきましょう。
代表的なトレンド系指標
トレンド系指標で最も有名で、利用される機会が多いものは、『移動平均線』です。

移動平均線はバイナリーオプションでどう見る?グランビルの法則も徹底解説
移動平均線そのものがトレンド系指標でもありますが、同じくトレンド系指標である『ボリンジャーバンド』など、移動平均線を元に生成される指標も多く、テクニカル分析を行う上では真っ先に覚えるべきものといえるでしょう。
上で少し触れたボリンジャーバンドについては、下記をご参照ください。

ボリンジャーバンドはどう活用する?ローソク足との関係をしっかり把握しよう
オシレーター系指標とは
オシレーター系指標では、現在の為替レートが『売られすぎ』なのか『買われすぎ』なのかを分析します。
トレーダーの心理的に、売られすぎて為替の価格が下がると、上昇を期待して買いに動くトレーダーが増えます。
その結果価格が再度上昇を始め、それがやがて『買われすぎ』の状況を呼びます。そうなると、今度は売りに動くトレーダーが増え、価格が下がり始め……つまり、オシレーター系指標とは、『トレンドの転換点』を予測するための指標であるといえます。
こういった、トレンドの転換を予測して、現在のトレンドとは逆方向にポジションを取るエントリーの仕方は『逆張り』と呼ばれます。基本的に底値、あるいは天井値でのエントリーとなるため、FXでは上手くいけば大きな利益を得られます。
チャートツールでは、オシレーター系指標は、ローソク足チャートとは別に表示されます。
オシレーター系指標の注意点
バイナリーオプションの場合、順張りと比べて逆張りはやや不利な傾向にあります。
順張りはトレンドの発生中にエントリーすることも多いため予測を当てやすいですが、逆張りはトレンドの発生前、あるいは発生直後にエントリーすることになるため、本当に予測した方向に値動きするかどうか、分からないからです。
数値的には買われすぎ/売られすぎだとしても、それ以上にトレンドの勢いが強く、更にトレンド方向に値動きすることは往々にしてあります。エントリーを狙う際は、単体の指標を見るより、ローソク足の形状など多角的に見ることをオススメします。
想定と違う値動きをするダマシは、トレンド系、オシレーター系問わず発生します。
トレンド系においても、複数の指標を用いてより確実性を上げるようにしましょう。
代表的なオシレーター系指標
オシレーター系指標で最も代表的なものは、『RSI』です。

RSIは何が見える指標?ダイバージェンスを意識したバイナリーオプションの戦い方
RSIは『売られすぎ』と『買われすぎ』を数値化して表示するもの。この数値が30を下回ると『売られすぎ』、70を超えると『買われすぎ』と判断されます。
他にも、『MACD』もオシレーター系指標として扱われます。

MACDはどんなチャート?バイナリーオプションでのエントリー活用法
MACDに関しては、算出に必要なデータが移動平均線であることから、トレンド系指標としても扱われます。
まとめ
- トレンド系指標はトレンドの勢いや強さを図る指標
- オシレーター系指標は市場の買われすぎ、売られすぎを分析する指標
トレンド系指標とオシレーター系指標を逆に覚えてしまうと、それぞれポジションの取り方が真逆になるので、悲惨なことになります。
間違うことがないようしっかりと理解して、バイナリーオプションでの取引に活用しましょう。